JRの電車が京都駅に近づくと南側に大きな五重塔が見える。いうまでもなく東寺
(教王護国寺)の五重塔である。現役時代は毎日これを見てきたわけだが、実は東寺の境内に入ったことはなかった。今回、京都春期非公開文化財特別公開にあわせ、この五重塔の内部に入れるということで始めて境内に入った。
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国道1号線(九条通)に面した南壁。南大門とその後ろに五重塔が見える。
南大門 ここから入る。門の向こうに見えるのは金堂
南大門を入ると正面に大きな金堂(国宝)が見える。室町時代に再建された
もので内部には本尊薬師如来と日光、月光の両脇仏が安置してある。
講堂(重文)
金堂のすぐ裏(北側)に講堂がある。これも室町時代に再建された
ものである。内部には有名な立体曼荼羅が安置してある。
立体曼荼羅
真言密教で重要な曼荼羅図を仏像により表現したもの。
中央は大日如来
創建当時の仏像もあり10数体の国宝が含まれる
(パンフレットより)
宝蔵
宝物級のお経などが収蔵されていた。平安時代の建物
五重塔(国宝)
高さ55mあり現存する木像の塔としては日本一の高さ
何度も火災に遭っておりこれは江戸初期(1644年)建立
ただ、特殊な柔構造により地震で壊れたことはないらしい。
金堂付近よりみた五重塔
大師堂(国宝)
弘法大師の住坊で内部に国宝の大師像が安置されている。
観智院庭園(五大の庭)
観智院は最も格式の高い塔頭で桃山時代に建立された客殿は
国宝建築物に指定されている。
この庭は客殿に面した庭で、左の築山は日本、右側の築山は中国を表し
その間にある砂原は海を表し、空海の渡航を象徴している。
中央に遣唐使船を表す細長い石があり、その周りを取り囲む
石組みは船を守護する竜神、神亀、鯱(シャチ)を表している