2014年12月31日水曜日

自分流 iPad の使い方 その1 背景と準備編

背景
 いわゆるタブレット端末の元祖 iPad が発売されたから4年、私も初代 iPad からの愛用者だが、さすがに古くなり、新しいOSがインストールできないなど不具合が目立ってきた。そこで今年(2014年)新しいモデル iPad Air2 が発売されるのを待って買替えることにした。長年使っているので、iPad を手に入れた知り合いからどのように使っているかと聞かれることもあるので、これを期に、私流の iPad の使い方を紹介する。

 かくいう私はすでに後期高齢者、現役時代は一応理系の研究者でパソコンには長年親しんできたが、タブレット端末はパソコンと共通点はあるもののかなり勝手が違うので最初は戸惑うことも多かった。ただ、iPad はそれ自身でもいろいろなことが出来るが、パソコンと連携して使うことにより用途が大きく広がる。また、パソコンのキーボードによる入力に慣れているものにとっては、iPad 側で複雑で長大なデータを入力するのはおっくうであり、パソコン側でデータファイルを作っておき(あるいはすでにパソコン内にあるデータを利用する場合)これを iPad  に転送(あるいは同期)して使うのが便利である。ということで、ここではパソコンをメインにして使っているユーザーが iPad を使うことを前提にいろいろな使い方を紹介する。

 なお、私のパソコン環境(詳しくはこちら)は Windows 7 搭載のディスクトップPC、携帯端末としてはiPad Air2 の他、第5世代の iPod touch (いずれもiOS 8搭載)を使用している。iPod touch は iPhone から電話機能を無くしたもので、機能的には iPad をスマホのサイズにしたものと考えてよく、軽くてポケットにも入るのでちょっとした外出時はもっぱらこちらを使っている。

 いうまでもなく、どちらも多くの機能(アプリ)はインターネットに繋がっていることを前提としており、セルラータイプのiPad や iPhone は携帯電話回線を使ってどこでもインターネットに繋がるが(もちろん携帯電話会社と契約し、月々の接続料を支払う必要がある)、Wi-Fi タイプの iPad と iPod touch は無線LAN (WiFi) 環境がないと外ではインターネットは使えない。私の場合は、出先でインターネットに繋ぐために、Ymobile社が運営するいわゆるMobile WiFiルーター(PocketWiFi 303HW)を使っている(購入時はe-mobile社の製品)。これは、かなり高速通信が出来る第4世代(LTE)の無線サービスを使っており、月々約3000円の通信料で端末機器10台まで利用可能で、私のようにiPad、iPod touch の他出先でノートパソコンを使うなど複数の端末を使う利用者の場合は断然お得である。なお、スマホを使っている場合は、スマホのデザリング機能を使うのが賢明かもしれない。

パソコン側の準備
 iPad をパソコンと連動して使うためには少しパソコン側で準備が必要である。以下とりあえず必要なソフトについてのべる。

(1) iTunes のインストール
 iTunes はもともと、携帯音楽プレーヤーである iPod にCDの音楽データを圧縮し送り込むために開発されたソフトだが、現在では、アップル社の携帯端末をパソコンと連動して使うための機能を備えた総合的なソフトとなっているので、ぜひこれをパソコンにインストールすることをお薦めする。

そのため、まずApple社のWebSite

http://www.apple.com/jp/

にアクセスし iTunes タブを開き、iTunes をダウンロードボタンをクリックし、開いたページ左下にあるメールアドレス欄に常用のメールアドレスを入れ、今すぐダウンロードボタンをクリックし指示に従ってインストールすればよい。結構大きいソフトなので少し時間がかかる。

(2) Apple のアカウント(ID)の取得とパスワードの設定(ただし、これはiPad の初期化操作のときに行っているはずなので、二重に登録しないように注意)

 上でインストールした iTunes を立ち上げ画面上部の人形をしたサインインボタン(下図)をクリックしメニューからサインインする(すでにサインインしている場合はサインアウトとなっているのでそのまま)
すでにアカウントを持っている場合はApple ID パスワードを入力しサインインする。サインインできない場合はパスワードが違うか未登録。パスワード違いの場合はお忘れの場合はをクリックし指示に従う。未登録の場合は Apple IDを作成をクリックし指示に従う。 サインインに成功すればそのままにして、iTunes を一旦閉じる(通常サインインしたままおいておいてでよい)

(3) iCloud Control Panel のインストールと設定
 iCloud はAppleの携帯端末間とパソコンとの間でデータを共有・同期するためのクラウドサーバーである。パソコン内の一部のデータ(例えばIEのお気に入りリストとiPad のブラウザ Safariお気に入りを同期させるにはパソコンにiCloud Control Panel をインストールし設定する必要がある。

 そのため、上記 Apple の WebSite にアクセスしサポートタブを開き現れる青い雲形の iCloud アイコンをクリックする。 画面右下の Windows 用 iCloud 欄の今すぐダウンロードをクリックし指示に従ってインストールする。

 インストールが成功すれば、全てのプログラムを開き iCloud フォルダー内の iCloud をクリックして iCloud Control Panel(下図) を開く(タスクバー内にある▲ボタンをクリックして現れるiCloud アイコンからも開くことも出来る)

iCloud Control Panel
ここではとりあえず、写真メール、・・・・、ブックマーク にチェックを入れ、適用をクリックし閉じておく。

iTunes や iCloud の具体的な使い方については以降個別に説明していく。



自分流 iPad の使い方 その2 プレインストールアプリの使い方

 ここでは、iPad(Air2)購入時にプレインストールされている代表的なアプリと関連する無料アプリの使い方を説明する。

1. Safari
 インターネットのWebSite閲覧は iPad で最もよく使う機能の一つだろう。 iPadではAppleの標準的なブラウザ Safari が標準装備さてれている。使い方は説明するまでもないが、パソコンのIE(Internet Explore) で使っていたお気に入りをiPad でも使いたいときは iCloud を通じで可能である。 方法はすでに準備編で説明したように、パソコン側では iCloud コントロールパネルブックマークにチェックを入れておく。

 iPad 側では、設定アイコンをタップし、設定欄 Safari を開き右欄一般内のお気に入りをタップし、お気に入り内のIEブックマークにチェックを入れる。

次にSafari を開いたときにはIEブックマークが現れ、タップすると内容が表示される。

2.その他の閲覧アプリ(iPad 側でのアプリのインストール方法)
 よく見られるサイトの閲覧にはiPad 用に表示が最適化された無料アプリが手に入る。私が使っているアプリを紹介すると、Google(検索窓)Google Maps(ストリートビューも見られる)Google EarthYou TubeWikipanion (Wikipedia 閲覧用)など。いずれも App Store を開き、太字スペルで検索すると見つかるので入手し、指示に従ってインストールする。

3.カレンダー
 iPad 側で予定を入力するには、カレンダー画面右上の赤い字マークをタップすればよい。しかし、自分はパソコン側でGoogle カレンダーに予定を入力し、iPad および iPod touch に同期し出先でも見られるようにしている。

 そのため、パソコン側ではGoogle のアカウントを取得しgmail のアドレスを取得することと同等)ブラウザでGoogle カレンダーを開きログインし予定を入力しておく(以後はログインしたままにしておく)。 iPad 側では、設定画面でメール/連絡先/カレンダー を開き、右のアカウント欄のGmail をタップしカレンダーON(スイッチが緑色になる)にしておく(ついでに他の項目もONにしておく)

4.連絡先
 こちらも iPad 側で入力できるが、自分はパソコンのMicrosoft Outlook連絡先のデータを iCloud を通じて iPad、iPod touch に同期して使っている。

 そのため、まずパソコン側で iCloud コントロールパネルのメール・連絡先、・・・・ にチェックを入れ、次に MS Ourlook連絡先を開きホームリボン右上の更新をクリックしておく。iPad 側では設定画面のアカウント iCloud を開き 連絡先ON にしておく。

5.写真
 iPad の画面は Retina とよばれ、デジカメ写真をきわめて鮮明に見ることが出来る。ただ、買ったばかりの iPad には見るべき写真が入っていない。もちろんカメラ機能が付いているので、これを使えば撮った写真を見ることは出来るが、これまでに撮りためてパソコンに入っている写真を取込み、見るためには2つの方法がある。一つは iCloud を使って WiFi 経由で取込む方法だが、ここではより確実で高速に取込むことが出来る iTunes から有線で取込む方法を紹介する。

 そのため、まずパソコン側で、 iPad に送りたい写真を集めたホルダーを作っておく(例えばマイピクチャーホルダー内に「iPad 用写真」ホルダーを作りそこに気に入った写真を入れておく。さらに、その中にイベント毎のサブホルダーを作っておくと iPad ではアルバムとして分類される)iTunes を立ち上げておき、iPad と Lightning ケーブルで接続をすると、iTunes は iPad を自動的に認識し(少し時間がかかる)、左上に自分の名前のiPad・・・のiPad アイコンが現れる(下図参照)
パソコンと iPad を接続した時に iTunes 上に現れる画面
左上の iPad アイコン(赤線囲み)をクリックすると下に各種アイテムが出る

その上の iPad アイコン(黒四角 上図で赤線囲をクリックするとその下に各種アイテムが出る。写真を選択すると右欄に出るパソコン内の共有元ホルダーを適当に選択しチェックを入れ右下隅の同期をクリックすると同期(iPad への転送)が始まる。終了後は iPad を安全に外すアイコン()をクリックしケーブルを外す。

6.ビデオ
 写真と同じく iPad 内蔵のカメラのビデオモードで撮ったビデオは容易に再生出来るが、それ以外は少し難しい。パソコン内にあるデジカメで撮った動画もiPad に転送できるが、iPad で再生出来るフォーーマットは限られており(例えば mp4) それ以外のフォーマットの場合はフォーマットの変換を行う必要がある。変換した動画は写真の場合と同じように上の図でムービーアイテムを選択し右欄でパソコン内の動画ファイルを選択し同期をクリックすればよい。

 自分で撮った動画を見たい場合はむしろ一旦 You Tube にアップロードして YouTube 閲覧アプリで見る方が簡単だろう。

7. 音楽(この目的には iPod touch を使うのがお薦め)
 音楽を聴くにはミュージックアプリを使うが、この場合も写真などと同様、iPad 内には2,3 のサンプル音源しか入っていってない。音楽ソースを取込む方法は、2つあり、1つは iTunes Store からダウンロード・購入する方法、もう一つはパソコン内の iTunes に取込んである音源を写真やムービーと同じ方法で iPad に転送する方法である。この場合は上の図でアイテムとしてミュージックを選択し右欄のパソコン内 iTunes ライブラリ全体プレイリスト等を選択し同期すればよい。この方法だとすでに所有しているCDの曲を iPad で聴くことが出来るが、 iTunes の使用法をよく知っておく必要がある。また、 iPad 内蔵の スピーカーは音楽を鑑賞するにはお粗末な音質なので、イヤホンかヘッドホンで聴くことをお薦めする。あるいは、 iPad の Blutooth 機能と  Blutooth 対応のアクティブスピーカーシステムを使えば本格的な音楽鑑賞が出来る。

 なお、iPad(iPod touch) で音楽を聴くにはインターネットラジオを利用する方法もある。例えば NHK の第1、第2、FM 放送は NHKネットラジオらじるらじる、民放はradiko.jp という無料アプリが App Store からダウンロード出来る。

8.本あまり利用していない
 手軽にはプレインストールしてある iBooks でアップルが提供する書物をダウンロード出来る。無料のも有り試しに使ってみるとよい。自分は紙の書物派なので電子ブックはあまり利用しない。





















自分流 iPad の使い方 その3 用途を広げる

 初めから入っているアプリ以外にいろいろなアプリをインストールすることにより iPad の用途は大きく広がる。ここでは自分の iPad に入れてあるアプリをいくつか紹介する。

1.Dropbox
 パソコンのデータをクラウドを通して他の端末機器と共有するサービスをオンラインストレージというが、 その中で Dropbox は元祖オンラインストレージといってよく、無料で使える容量は2GBと今となってはそれほど大きくないが、使い勝手がよく、かつ、下で紹介する GoodReader など他の iPad アプリと連携して使うことも多いので iPad にもインストールしておくことをお薦めする。使い方は

http://www014.upp.so-net.ne.jp/hokusetsuSITA/softs/cloudserver.html

こちらに書いてあるので省略する。

2.EVERNOTE
 歳をとると物忘れがひどくなり、メモを取っておかないと思い出せない。いや、そもそも、どこへメモしたことすら思い出せないことがしばしばある。そこで便利なのが電子メモで、EVERNOTE はその代表的なツールである。これは、いわゆるダグ付け(種類分け)機能があり、かつ、クラウドで同期しEVERNOTE がインストールしてあるパソコンや iPad などの端末でも見ることが出来る。その多彩な機能や使い方は上と同じページに紹介してあるので省略する。

3.GoodReader
  これは、もともと pdf 文書を高速に閲覧するビューアーであるが ワード文書も読め(ただし図入りの文書だとレイアウトが崩れることがあるのでpdf ファイルとして保存しておく方がよい)、検索機能も充実している。仕事で大量の文書を保存しており、これを pdf ファイルにして iPad で見たい、あるいはメーカーのホームページからダウンロードした機器のマニュアルを iPad に保存しておきたいといった用途に最適である。データファイルの数が多くなってきた場合はパソコンのようにホルダーを作って分類格納することも出来る。また、必要な個所を蛍光ペンでマークしたり注釈を付けることも可能である。 このアプリは有料(¥300) だが、ぜひ導入しておきたいアプリである。もちろん、AppStore から goodreader で検索しダウンロードすればよい。

 パソコンからデータの転送するにはいくつかの方法があるが、パソコンと iPad に Dropbox が インストールしてあればこれを利用すればよい。方法はまず、パソコン側のDropbox ホルダーに転送したいファイルを入れておき、iPad の Good Reader を立ち上げconnect タブを開く(下図参照)
GoodReader connect タブ画面 (画面をタップすると大きくなる)

 右欄中央にメールアドレスが出るがこれはDropbox のアカウント名で、これをタップすると左に Dropbox に入っているファイルやホルダー名が出る。GoodReader に転送したいファイルをタップ選択し下の Download をタップすると iPad 内のGoodReaderのホルダーにダウンロードされる。終了すれば中央欄を close しておく。これで、左欄のホルダー・ファイルリストにダウンロードしたファイル名が表示される。必要なら Manage Files タブ画面で適当なホルダーに移動することも出来る。この他、写真や音楽を転送した方法で iTunes を使って有線で転送することも可能である。この場合は アイテムとして  App を選択する。こちらの方が高速で大きなファイルを転送したい場合に適しているが方法は少し複雑である。

4.仕事に便利なアプリ
辞書 日本語は大辞林、英語は i英辞郎(いずれも有料)というアプリをインストールしてあるが、いわゆる電子辞書のほうが使い勝手がよいのでこれが手元にないときくらいしか使っていない。

電卓 関数電卓として Kalkulio(配布サービス終了) というアプリを入れているがこれも上と同じ理由であまり使っていない。

PagesNumbersKeynote これらはいずれも最近のモデルではプレインストールしてあり、Windows の Word,、ExcelPowerpoint に相当する Mac の標準アプリだが今のところ自分は使っていない。

5.楽しむアプリ
 いわゆるゲームアプリは無数にあるが、Sudoku Tablet(数独)Labyrinth 2Solitaire City(トランプのソリティア)などを使っている。その他将棋や囲碁のアプリも色々あるようで、好きな人は一人でも楽しめるようである。

 子供向けには、電子ピアノのFingerPiano+、お絵描きアプリお絵描きパッド(配布サービス終了)などが入れてあり孫が楽しんでいる。